2023/12/08 18:58


こんばんは🌛
先日のロングパールに引き続き、今回はクラシカルなパールのジュエリーが入荷しておりますので、
語りたいことがたくさんなんです〜!

当店はコスチュームジュエリーのお店で、
『パール』というと基本的にはイミテーションのものです。
ですので、商品ページに記載するときは、〇〇パールと素材を記載するようにしております。

まず、パールという単語について整理しておきたいのですが、

【パール】には2つの意味の使い分けがあります。
①『貝から生まれた』という個体を指す場合。
②『表面的にみる真珠層のような独特の艶』テクスチャーを指す場合。


①『貝から生まれた』を指す場合は本真珠のことで、海や淡水から採れるパールのこと。
・真珠(海)
・淡水パール(池)
 
②『表面的にみる真珠層のような独特の艶』
【イミテーションパール】の素材は、
・ガラスパール
・プラスチックパール
・コットンパール
・貝パール

②の場合は、質感はパールだけど、素材は、①『貝から生まれた』ではないことから
間違えのないように、〇〇パールと素材を明記しております。

特に、当店の作家は好んでガラスパールを使用しています。
さらには、こだわりで、ヴィンテージのガラスパールを使用している作家が多いです。

ここからが、コスチュームジュエリーらしい展開にしていきたいのですが、

どうしてヴィンテージのガラスパールを使うのでしょうか?
それは、ヴィンテージのパールの方が現代に比べてクオリティやデザイン性が高いからです。

日本は、ガラスの名産地でもあります。
特に1940〜50年代のアメリカでコスチュームジェエリーが盛んだった頃、
made in JAPANのガラスビーズが輸出されていました。

その当時の日本の職人の技術力は、あのココ・シャネルとも肩を並べたトップデザイナー
ミリアム・ハスケルも日本のガラスパールのビーズを特注でオーダーしていたほど、

残念ながら、現代その技術や感性を受け継ぐ職人が減ってしまい、
新しく生産されるものに質の高いパールは減ってしまいました。

その為ヴィンテージのガラスパールは、年々、貴重なものとなってきております。
職人技というのは、当時のクオリティを再現できればいいということではなく、
当時の粋な職人のセンス、こだわりまでも引き継ぐことはできないんです。
それはどんなモノづくりにも言えることだど思います。

前置きが長くなってしまいすみません。

さて本題。Kien mode c.jさんもパールにこだわる作家の一人。
今回もかなりこだわりすぎてます!!笑

前回のBlogでもご紹介したロングのパール。こちらもヴィンテージにこだわっていますが、
さらに、こちらのパールはバロックの質感をいかし、サイズグラデーションになり
シルエットもこだわり仕立てたネックレスです!


サイズグラデーションってあまり聞きなれない言葉だと思いますが、
サイズがだんだん大きくなったりしていく配置のことです。

このグラデーションをするためには、たくさんのサイズのビーズを用意して1つのネックレスを作るので、
とても贅沢な配置です。



サイドの玉を細くすることにより首を細く見せて
中央のパールの大きさを引き立てます。

身につける人が美しいシルエット。パールのネックレスはこの世の中にたくさんあるものですが、
このようなこだわりをチェックしていただけると嬉しいです。
今回、このパール2連は一見同じシルエットの同じデザインに見えますが、パールの質感やデザインはよく見ると違うんです。


また、パールとパールの間に入る装飾をスペーサーと言いますが、
ここのデザインの違いでも、高級感が生まれたり、軽やかさが出たり表現の違いは様々で、
作家のセンスが問われる部分です!
そういった点を総合的にご覧いただけると嬉しいです♪